ヤツが入院したことを知った兄が、駆けつけてくれた。
そして、診断書を持って、ヤツの会社に一緒に行ってくれた。
診断書には、医師からの勧めで『鬱病』と書かれていた。
統合失調症ってやっぱりまずいのか?
まぁ、自分だって最初はマジ?ヤベ!って思ったくらいだから、仕方がないことなのだろう。
本人も、そう思ってることだし・・・・
ヤツの会社の社長は、
『大変ですね。いや〜、会社にも最近変な電話がかかってきたりして、本人も様子が変だし、気にはしてたんですよ』・・・気にしてるんだったら、少しは仕事量減らしてくれたって・・・
『あれでしょ?あの変な電話、サラ金でしょ?商売を長くやってると、すぐ分かっちゃうんだよ。まじめな男だと思ってたんだけどな〜』・・・私もそう思ってました・・・
『まぁ、休むのは仕方がないとして、顧客リストと未集金の分払ってくれませんかね?』・・・み、未集金〜〜〜〜?
『ざっと計算すると、70万ぐらいあるんですよ』・・・7、70万〜〜〜〜〜????
唖然呆然・・・・他に言葉は見つからない。
仕事なんだから、他の社員が回収したらいいじゃないの?
どういうこと??
会社側は、この先どうなるか分からないヤツを見捨てて、手っ取り早くヤツから金を取ろうとしていた。
兄は、すぐには回答できないが顧客リストを作って提出しますと話した。
ありがとう・・・兄よ。
あなたがいなかったら、私はパニックになっていたかもしれない。
この日から、
会社側とのバトルが始まった。
家に帰り、ヤツの車の中を改めて見た・・・・息が止まりそうになった。
私のカードがダッシュボードに入っていたのだ。
それと、前の突然辞めた会社の領収書が出てきた。
どうやらヤツは、前の会社から借金をしているらしい。
毎月返済している領収書だった。
借金の総額って・・・いくら?
もしかして、私の名前でも借金しているのだろうか・・・?
這い上がろうとする私を簡単に突き落としてくれる。
結婚して17年。
私は、ヤツの何を見てきたのだろう・・・
今まで信じていたのは、何だったのだろう・・・
この時、ヤツが決して心配をかけたくない親や親戚に、相談することを決めた。
